2004年フランスのチョコレートの祭典Salon Du Chocolat Parisで、サンエイト貿易の創業者はKAOKA創業者アンドレ・ドゥベール氏と出会いました。
「世界最高のカカオ豆はエクアドルのアリバ(ナショナル種)だ。しかし、今その最高の品種は無くなろうとしている。これを復活させる事が自分の使命だ。その為には、オーガニック農法と、フェアトレードが不可欠」
という情熱に魅せられて、サンエイト貿易 の創業者は、KAOKAの日本への輸入を決意したのでした。
しかし、当時のKAOKAが扱っていたのはタブレットチョコレートのみでした。
サンエイト貿易の創業者は、プロフェショナル向け商品 の製造を提案しました。KAOKAはそのオファーを受け入れ、コインタイプの製造及びオーガニック認証の充填工場を見つけ、2008年に日本で販売を始めました。
発売当初の売れ行きは決して順調ではありませんでした。
特に日本の市場においてチョコレートは滑らかさ、口溶けの良さを求められます。カカオバターの追油が少なく、頑なにカカオの味を生かす製法を採るKAOKAのチョコレートはなめらかさが足りないという声もありました。さらに“オーガニック=高くておいしくない”というイメージも根強く、またプロのパティシエたちにとってフェアトレードがどのような価値となり得るのか、当時の市場は理解も薄かったのです。
そこで、サンエイト貿易はKAOKAを選ぶことの真の価値を目に見える形で伝える活動に着手しました。企画したのはパティシエたちのエクアドルのカカオ農園ツアーです。当時そのような試みをする企業は非常に稀でした。
ツアーは2006年からほぼ毎年継続し、延べ62名(2019年時点)のシェフが参加しています。なかには、農園で出会った「将来はカカオの生産者になりたい」という少年の思いに感銘を受け、彼の成長をできるだけ長く支えられるようにとKAOKAのチョコレートを仕使い始めたシェフもいました。そのチョコレートは店の定番商品に採用され、今日まで継続的に使われています。
サンエイト貿易は、KAOKAをご使用頂いている方々とともに、カカオ産業の再生産可能な仕組みづくりの一端も担っています。2008年の取扱開始と同時に『Happy Organic Cacao Project』を立ち上げました。
チョコレートの売り上げの一部を、KAOKA基金を通じて継続的に寄付するシステムです。
資金はカカオの苗木購入のほか、生産者の様々な生活のサポートに充てられます。2022年3月までに、累計1561万円がエクアドルの生産者の元へと届けられました。
2018年にはKAOKAとの共同出資でエクアドルに7.5haの試験農園「アンドレ・ドゥベール農園」も開園しました。カカオのエリートツリーの選定などを行う研究機関、INIAP(国立農場試験場)とも連携し、カカオの生産力及び品質の向上に大きく貢献しています。
これからもKAOKAとサンエイト貿易は共に歩み、”FUTURE CHCOLATE=未来のチョコレート”の為、活動していきます。