森林破壊との闘いに真剣に取り組むKAOKA
今日、森林保護は気候変動との闘いにおける最も効果的な手段のひとつであり続けています。 早くから環境問題に取り組んできたKAOKAは、長年にわたり森林破壊と闘ってきました。
なぜチョコレートが森林破壊を引き起こすのか?
まず、背景として、チョコレートが森林破壊を引き起こすとはどういうことでしょうか?
森林破壊の主な原因は、鉱業、農業、林業です。世界では、家畜飼育と農業生産が森林破壊の要因の約80%を占めています。世界では、家畜飼育と農業生産が森林破壊の要因の約80%を占めています。
大豆やパーム油と同様に、カカオも森林破壊の一因であることは明らかです。 そして、カカオはチョコレートの主原料のひとつであることを忘れてはいけません。
カカオは、熱帯地域のこれまで森林保護がほとんど為されていなかった国々で栽培されているため、森林破壊の影響を受けています。 同時に、欧米諸国におけるチョコレート需要の高まりが、カカオ農地を拡大するための森林伐採を促してもいます。
コートジボワール、ガーナ、インドネシア、ナイジェリアの4つの主要カカオ生産国では、1990年代初頭から、カカオ栽培の拡大により約250万ヘクタールの森林破壊がもたらされたと推定されています。
出典:カカオ認証と森林破壊との闘い – CIRAD 2021年2月号
カカオと開拓
他の多くの作物と同様、カカオ栽培も開拓の道を歩んできました。
熱帯林の“開拓的征服”というこの現象は、残念なことに、既存農地の生産性の低下と、それによる生産者の低報酬によって悪化しています。
ひとたび森林が伐採されると、むき出しの土地の土壌は急速に痩せてしまうという悪循環が起こります。 土壌は、樹木とその成長にとって必要不可欠な資源と養分の貯蔵庫です。 土壌が痩せると、樹木は成長できず、農地の生産性は低下します。 十分な収穫がなければ、生産者は耕作地を森林地帯に拡大せざるを得なくなります。 こうして森林は劣化し、完全に消滅するまで伐採され続けるのです。
欧州規制の導入
気候変動との闘いにおける森林保護という課題に直面している欧州連合(EU)は、新たな規制文書を採択しました。2025年1月より、2020年12月31日以降に森林伐採の原因となった製品(カカオ、コーヒー、パーム、木材、牛肉、大豆、ゴム)の欧州市場での販売が禁止されます。
森林破壊との闘いに真剣に取り組むチョコレートKAOKA
KAOKAは長年にわたり、森林破壊の問題と真剣に取り組んできました。
森林破壊という現象の背後には、経済的な要因があることを我々は知っています。森林が伐採されるのは、人々が作物を栽培し、生計を立てるためなのです。
我々は、独自の一貫したカカオプログラムのおかげで生産者と非常に密接な関係が構築され、生産国の問題をより迅速に、はるかに先立って知ることができます。 私たちの強みは、生産者協同組合との強い結びつきにこそあるのです。 20年以上にわたり、特定の生産者協同組合と仕事を行い、 独自のカカオプログラムを事業の中心に組み込むことで、日常的に意見交換が可能となり、彼らとともに長期的なプロジェクト行うことができます。
森林破壊との闘いにおいて、生産者の持続可能な農園管理と収穫を支援することが不可欠であると、私たちは確信しています。
生産者の収入の重要性を認識し、私たちの支援には非常に確固たる保証が数多く含まれています:
- 持続可能な関係性を確保するため、毎年収穫されるカカオを100%購入
- 市場価格よりも高くカカオ買取価格を設定する
- 農園のリノベーションを支援(生産性の高いカカオの苗木の提供、食用作物の苗木の提供、技術研修、当社チームによるモニタリングなどにより、既存農地の生産性が向上すること。)
897万ユーロの森林破壊ゼロ・カカオ・プロジェクト
この世界的な支援と並行して、KAOKAは生物多様性を保護する持続可能なカカオ栽培方法を導入するための他のプロジェクトも実施しています。
2021年には、ペルー、コロンビア、エクアドルのカカオの分野において、生態系の保全と再生、生物多様性の保護、真に持続可能な農業の推進を目的とした官民パートナーシップを締結しました。
フランスの地球環境基金(FFEM)と農業生態学(アグロエコロジー)の研究機関の支援を受けて、KAOKAはアグロフォレストリー栽培モデルの有効性とその再現性を実証することを目指しています。
➤ 897万ユーロの森林破壊ゼロ・カカオ・プロジェクトの詳細
KAOKAは自らのカカオ生産体系が森林破壊に関与しないことをどのようにして確認しているのでしょうか?
自社のチョコレートに使用されるカカオが森林破壊の原因となっていないことを保証するため、KAOKAは厳しい基準を設けています。 もちろん、これらの基準は、農業生態学研究機関の支援を得て、パートナー生産者団体と共同で構築したものです。 この文書は、カカオ生産体系の様々なポイントを管理することを可能にする保証システムを構成しています。
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トレーサビリティ管理
情報収集は「森林破壊ゼロ」アプローチを実施するための前提条件です。 私たちの独自のカカオプログラムでは、すべての生産者パートナーが明確に特定されています。 この特定は、その後の段階にとって不可欠です。
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リスク分析
それぞれの国や生産地域には独自の栽培方法があり、異なる背景があります。 KAOKAでは、農業生態学の研究者の協力を得て、事業を展開するすべての地域のリスクを調査しています。
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不可欠なツール:衛星画像
農地が拡大することで森林が損なわれないようにするため、私たちは衛星画像を使うことにしました。
まず、パートナー生産者の農園の端の周囲をGPSポイントによって区切り、デジタル化しました。
次に、この情報を、森林地域を強調した衛星画像に重ね合わせます。 これらの画像を長年にわたって分析することで、農地が森林を犠牲にして拡大していないことを確認することができます。
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緩和策の実施
私たちが提携する小規模生産者は、農地であれ森林であれ、自分たちの土地を所有しています。 もちろん、現地の規制を遵守したうえで、自分たちの思うままに土地を開発することができます。 だからこそ、生産者の意識と知識の向上が、私たちの「森林破壊ゼロ」アプローチの中核にあるのです。
農業生態学の研究者のおかげで、私たちは優先して保全すべき森林地域を定めることができました。 私たちの目標は生産者と保全協定を結ぶことで、 現在この協定の補償に取り組んでいるところです。 これらの管理計画の目的は、農地の拡大を抑えながら地域の森林を保護・強化することです。
アグロフォレストリーを支援し、土壌の肥沃度を回復させ、森林伐採地を再生するプロジェクトは、森林を保護する方法でカカオが栽培されることを保証する、もう一つの方法です。
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分別生産を行い、マスバランス方式を採用しないという意識的な決定
KAOKAのチョコレートは完全に独立した工程で作られています。つまり、我々のフェアトレード原料は100%物理的に追跡可能であり、フェアトレード認証を受けていないカカオと混合されることはありません。 これにより、お客様や消費者の皆様は、KAOKAチョコレートに使用されているカカオが森林破壊に関与していないという保証を得ることができます。
これまでの説明で、カカオ生産に関連する森林破壊と、KAOKAのチョコレートが森林破壊に関与していないことを保証するために我々が取っているさまざまな措置について、理解を深めていただけたかと思います。